6月研究会報告 森 章司(2015.6.17)

2015.06.17

 6月14日(日)に第32回目の「釈尊伝研究会」を行いました。日曜日でしたが、いつものように森章司、金子芳夫、岩井昌悟、本澤綱夫、石井照彦が出席しました。そして例のように、夜にはインド料理屋のバラトで打ち上げをしました。

 この日の研究会の課題は、「原始仏教聖典の通商・遊行ルート」の最終結論を得ることでした。たいへん微妙な判断が必要で、はたして皆さんにご納得いただけるようなものになったかどうか心配ですが、とにかく原始仏教聖典に記された通商・遊行ルートをもとに、恣意的にならないようにできるだけ客観的な基準を設けて処理したつもりです。

 さっそく論文の仕上げ作業に入りますが、でき上がったらぜひご批判・ご教示をいただきたいと思います。

 なお私的なことで恐縮ですが、6月2日(火)に、文化勲章受章者であられる彫刻家の中村晋也先生が奈良の薬師寺・西塔に奉献された釈迦八相成道のうち、後半の成道・転法輪・涅槃・舎利八分像の開眼法要に参列させていただきました。東塔は現在修復中ですが、それが終った時には前半の入胎・受生・受楽・苦行の四相像が奉献される予定だそうです。

 とにかくものすごい彫刻で、釈迦伝の細部がリアルにしかも荘厳に再現されていて、心が奪われずにはおられません。人に背中を押されるようにしてしか拝見できなかったので、近いうちにまた奈良を訪れて、今度はゆっくりと拝見させていただきたいと思っています。皆さんもいかがでしょうか。

 写真は降魔成道の場面です。




降魔成道_m.JPG