2月定例研究会を行いました 森 章司

2012.03.01

 大雪の中、2012年度としては最初の定例研究会を2月29日(水)に行いました。
 なお「お釈迦さまの生涯とゆかりの地」展は予定通り2月15日をもって終了しました。仏さまが身近に感じられるようになったと好評をいただきました。ご協力いただきました中村晋也先生、日本テーラワーダ仏教協会、タンマガーイ寺院東京別院には深く感謝申し上げます。

 研究会での研究員の報告のあらましは次のとおりです。

 岩井昌悟:「ジーヴァカ資料集」の1資料として、サンスクリットの根本説一切有部毘奈耶の「衣事」を和訳中で、これが終われば全資料が整います。完成しましたら「モノグラフ」第17号に掲載します。なおこの「資料集」は本澤との共編になります。

 本澤綱夫:"Buddhist Monastic Life--according to the texts of the Theravāda tradition"の和訳が順調に進んでいます。4月の定例研究会で、漢訳資料をどのような形で、どこまで付け加えるかを決めることになりました。

 森 章司:今まで渾沌としていた迦絺那衣のことがよく解ってきました。近日中に論文が仕上がりますので、すでにでき上がっている「原始仏教聖典にみる釈尊と仏弟子たちの一日」と併せて、これも「モノグラフ」第17号に掲載します。

 金子芳夫:腰痛のため欠席でしたが、メールで『パ・漢対照律蔵規定便覧』の補足作業の進捗状況と、森と共同作業をすることになっている「釈尊と仏弟子たちの遊行ルート」資料についての報告を受けました。

 2010年1月に第16号を出して、昨年は休むことになってしまいましたが、上記のように2つの論文と1つの資料集ができ上がりつつありますので、5月か6月には、これらをまとめて「モノグラフ」第17号として刊行します。研究体制が変わって「釈尊伝研究会」としては最初の報告書ということになります。ご期待ください。